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「アーケード」を開くキーワード


ゼミ生書き下ろしのアーケードキーワード集です。鑑賞前に/後に、ご一読ください。

【アーケード】建物上に同型のアーチが連続したもの。街路に沿って、または中庭に面して設けられ、通路をなす。または、上に屋根をおおいかぶせた商店街(広辞苑第六版)。かつてこの松本にも、人々の生活を見守るアーケードがありました。買い物は徒歩が主流だった昭和の時代、商店街に延びるアーケードは道行く人を雨や直射日光から守る役割を果たしていました。買物をすると赤地に金色のデザインのキラキラ光るダイヤモンドスタンプがもらえたことから、当時伊勢町にあったアーケードは「ダイヤモンドアーケード」と呼ばれ親しまれていたそうです。そんなアーケードの下で交わされるのは何気ない日常の会話。家庭を預かる女性たちの井戸端会議、親子の晩御飯の相談や店の主人の明るい挨拶…。アーケードの下で生まれるのは、何でもないような日々の中の温かなつながり。日常で紡ぎだされるちょっとだけ特別なつながり。お菓子の甘い香りに包まれながら、あなたも自分だけの「つながり」見つけてみませんか。

【松本】松本は国宝「松本城」のある市であり、長野市とともに県の経済や文化の中心です。キャッチフレーズは「文化香るアルプスの城下町」。また、サイトウキネン等の音楽の楽都、美しい北アルプス山脈などの岳都、そして旧開智学校や旧制松本高等学校にちなむ学都、すなわち「三ガク都」でもあります。城下町の風情とモダン都市の表情が絶妙に融合したこのまちの魅力は尽きません。松本に来た方をあたたかく迎えてくれるキャラクター、アルプちゃんにもぜひお会いください。

【菓子のまち】松本はお菓子屋さんが多いまち、なぜだか知っていますか?城下町、軍都、観光地といった古今の松本の性格が、お菓子屋さんを盛んにしたのです。和菓子、洋菓子、飴など種類はさまざま。数は減ったものの、今でも多くのお菓子屋さんが松本を支えてくれています。なかには百年以上の歴史あるお店も。それぞれのお店の名物にいわれや趣があり、なにより美味しい!松本を散歩しながら、お菓子屋さん巡りをするのも楽しそうですね。

【開運堂】乾燥しやすい大陸的な気候である松本では、何かにつけて茶菓を口にする習慣があるといいます。そんな風土で育った松本人が認める老舗の和菓子・洋菓子店、開運堂。もともとは城下町の呉服商でしたが、明治17年に菓子の製造販売に転じてから百年以上、その菓子の数々は現在まで地元の人から愛され続けています。都市景観賞、建築賞を受賞したこともある本店は、ガラス張りの明るい店内。種類豊富な菓子に加え、世界で唯一稼働している「ソフトクリームロボット」による日替わりのソフトクリームも人気です。

【ロイヤルアイシング】ロイヤルアイシングは、ケーキやクッキーなどの装飾に用いられる方法です。絞る口金を変えることで様々な線やかたちを表現でき、着色も可能であるため、ロイヤルアイシングを施すことでお菓子の見た目はぐんと華やかになります。ロイヤルアイシングのレシピは主に粉糖と卵白です。これらを混ぜたものは乾くと固くなるので、ウェディングケーキなど準備に時間がかかるものの品質を保つための、乾燥を防ぐコーティング剤のような役割も果たします。ロイヤルアイシングの技術は18世紀のイギリスで発達したもので、エリザベス・ラッフォールドが1769年に『The Experienced English Housekeeper』にレシピを書き記したものが最初といわれています。

【佐々木愛さん】大阪府生まれ。佐々木さんの作り出す作品にはまさに自然を感じさせる美しさがあり、どこか懐かしさも漂います。白い砂糖で描くロイヤルアイシング技法で作られる世界は、佐々木さん自身が見聞きした信州松本のもの・ことをモチーフにしたものです。あえて白一色にするのは佐々木さんのこだわり。余計な色のない世界では、作品は周りの光によってできる影に大きく影響され、時間ともに見え方も変わっていきます。かすかに香る砂糖ならではの甘い香りも楽しみの一つです。開運堂で、ぜひご覧ください。

【文谷有佳里さん】岡山県生まれ。ドローイングを手がける作家さんです。画材はボールペンからマジックペン、時には色をこすりつけるなど、ひとすじの線を追っていけば、そこにさまざまな趣向が凝らされていることがわかります。その一方で、文谷さんは、まるでペン先を遊ばせるかのように、指先に線のゆく方向を委ねつつ素早く描きあげていきます。それによってリズミカルではじけるような、かつのびやかな、非常に動的な線がうまれ、複雑・絶妙な均衡を保った作品の全体像が浮かび上がってきます。市内のお菓子屋さん、飯田屋、山屋、藤むら、東もん磯村、梅月でご覧いただけます。

【信州大学自然科学館】信州大学自然科学館は、2012年8月にオープンした大学内の施設です。信大の前身である旧制松本高校、松本師範学校時代から引き継がれた標本や、化石、岩石、植物、動物標本など収集された様々な資料があります。長らく公開されずにいたものも多いというこの館の標本たちは、ガラスケースの中からきょとんとこっちを見返すよう。犬の骨格標本に付けられたタグにはよく見ると手書きで「犬(ポチ)の骨」の文字。展示されていない膨大な植物標本の中には百年近く前のものもあり、当時の新聞に挟まって保存されています。標本に関わった人たちの気配と標本の持つ記憶が、威張らずに、肩肘張らずに、館内に充ちています。

【ドローイング】私たちが毎日する出産。老若男女だれにでもできる出産。ペン先という子宮から生れ落ちる子供達にわたしたちは「線」と名を付けました。人間は20歳になっても乳離れできない人もいますが、線は生みの親であるわたしたちから産まれた瞬間に私たちの手を離れて自立します。そして人と人の意思を疎通させるための「文字」という仕事に就いたり、花になったり猫になったり広い景色になったり、有名な人にそっくりな顔になったり、何にでもなりえます。でも、親に忠実な子なんていません、自分の思うようにならなくて苛立つときもあるかもしれません、いや、思い通りに行くことの方がまれです。自分の予想、期待、固定観念の外を行く子供達の姿を受け入れ楽しめるようになればあなたも立派な親です。

【描くこと・消すこと】作品越しにまちを覗くと日常ががらりと違ってみえませんか。しかし、松本の新しい顔を教えてくれるこの作品たちは、会期が終わればすっかり消えてしまいます。徐々に風化し、自然に褪せていくのではなく、昨日まであったものがぱっと消えてしまうのです。そこには、日常に溶ける儚さではなく,一挙に景色の転じる潔さがあります。「アーケード」を介して、作品が描かれる前、描かれているとき、消された後、3つの風景が巡ります。会期後も以前とは違う松本が眺められたなら、作品は見るその人のなかに抱えられたということでしょうか。

【信州大学人文学部芸術コミュニケーション分野】信州大学人文学部芸術コミュニケーション分野では、授業に実践的なワークショップを取り入れて、芸術を介したコミュニケーションについて学びます。美術作家の展覧会やイベントを企画・運営したり、振り付け家やダンサーとともに1つの舞台作品を作り上げたり、さらにはインドの楽器を演奏してみたりと、座学ではなく体験型授業だからこそできる経験がたくさんあります。あるときは仕掛け人。またあるときは鑑賞者。様々な形の芸術体験から生まれるつながりとは何でしょうか。もし、どこかで芸術コミュニケーション分野の企画を見かけたら、ぜひ足を運んでみて下さい。きっと素敵な出会いがあなたを待っています。※12月25日、茅野市民館でパフォーマンスイベントを開催します。詳しくは「往来と創発」HPをご覧ください。
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プロフィール

信州大学人文学部芸術ワークショップゼミ(美術系)

信州大学人文学部芸術ワークショップゼミ(美術系)
信大人文芸術WSゼミ(美術系)です。学生の立案・運営で、美術に関わる企画を松本市内で展開しています。
主な企画展に、「名前の落としかた:梅田哲也、小栗沙弥子、小林耕平」(2011)、「ここも そこも どこかのここで:小林史子、前沢知子、水野勝規」(2012)、「アーケード:佐々木愛、文谷有佳里」(2013)、「大展会:渡辺英司、青田真也、小栗沙弥子、堀田直輝」(2014)、「下平千夏 光の記譜法」(2015)、「友政麻里子と二藤建人」(2016)など。

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